sho iwanaga Architect & Associates
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設計ストーリーvol.1 -宗像大社新祈願殿-


建築を設計する上で最も重要なことは「その場所のエッセンスを建物に取り込むこと」だと私たちは考えています。

宗像大社新祈願殿プロジェクトでは「この場所を知らずして設計をすることはありえない」と思いました。そして「可能な限り、この由緒ある場所の全体像を把握しなくてはならない」と強く感じました。

そこで私たちは敷地と既存の建物を徹底的に実測することにしました。実測は手間も暇もかかります。しかし、敷地や建築を把握する上でこれ以上のものはありません。

先ずは実測を効率化するために、存在する資料を全て集めました。その結果、本殿や拝殿、手水舎などの主要な建物の図面は収集できました。しかし、神門や儀式殿、その他の建物の資料は見つかりませんでした。

主要な建物はもちろん重要です。しかし、宗像大社の風景を形づくっているのは境内の全ての建物です。この場所をより明確に把握するために境内の建物を全て実測することにしました。

・本殿まわり実測スケッチ

 

・「神門」断面実測スケッチ

・樹木、敷石等実測スケッチ

・「神門」実測図面


・「本殿」「拝殿」「手水舎」立面図

・「鳥居」「太鼓橋」実測図面

・敷地建物模型(制作:デザインスタジオカラーズ)
完成した模型を眺めながら、既存建物の美しさに改めて魅了されました。
そして、それらに恥じない建物を設計しなくてはならないと決意を新たにしました。

この模型は、宗像大社様をはじめ、プロジェクトに関わる皆様の思いを少なからずひとつにする役割を果たしたのではないかと思っています。